2020年2月1日 相場の見通し

◎はじめに

 今年初めから相場が強い状況でしたが、ここにきて新型コロナウイルスの影響で相場が不安定になっています。米国の決算内容もでてきておりますので、それも含め分析を行っていきます。

◎現状分析

 ここ最近は新型肺炎の影響で工場の稼働が止まったり、旅行の禁止による消費に対する影響など、企業業績の先行きが不透明になるところまで拡大しており、その拡大がまだまだ続くのでは??という懸念から相場が下落する状態です。この下落相場は続くのかをまず考えたいと思います。

 まず、この分析をする前にこの新型肺炎ってなに??というところを簡単に調べました。

中国の武漢というところで発症が確認された新しいコロナウイルスによる肺炎。

新型ということで、今までにない病気のためまだ不明な点が多いです。感染力が強く、致死率は2%から3%と言われておりますが、これはあくまで想定で、わからないというのが現状です。ちなみに、2003年に確認されたSARS。これも新型のコロナウイルスだったのですが、致死率は10%でした。これも中国発なんですね。

 当初、この新型コロナウイルスは人から人への感染はないとの見方でWHOは緊急事態宣言をしませんでしたが、その後確認され、先日緊急事態宣言を出しました。

 よくSARSと比べられることが多いですが、今回は感染者数が全然違います。SARSの感染者数は8,000人ほど、今回の新型はもうすでに1万人以上が感染しており、感染者は圧倒的に上回りそうです。

 あまり参考にはならないと思っておりますが、SARSの時の金融市場を振り返りますと、ハンセンは約5%ほど下落しました。ただ、この時イラク戦争もあったためその影響を含まれております。中国のGDP成長率は約2%下がりました。ただ、比較的事態の収束が早かったため、すぐに成長率は戻り、株価も戻るという流れになっております。結論、このSARSによって相場が大きく下落基調になったということはなかったのです。

 それでは、以上を参考に考えていきたいと思います。

 まず、前回のSARSの時を参考にしてもいいのかどうかですが、答えはノーでしょう。当時と比べ、人の流れ、中国の規模も含め全然違いますので、しかも感染者数が全然比較にならないので参考にすべきではありません。

 今回の新型肺炎ですが、致死率に目が行きがちです。しかし、それが重要ではありません。重要なのは感染者数です。理由は、感染者が増えるにつれてその分、経済活動が止まるからです。大切なのはここです。経済活動が止まる時間が長くなればなる分、影響は大きくなります。そう考えると、今の時点での感染者数が10,000人を超えましたので、SARS以上に影響は出てくると考えた方がよさそうです。

 よくインフルエンザのようなものと表現する人がいますが、それも違います。致死率や症状の重さはあまり変わらないかもしれませんが、インフルエンザが拡大したからと言って、工場の稼働を止めたりしません。しかし今回は、止める会社がたくさん出ております。違いはここです。理由は新型だからです。今回の新型肺炎の拡大により、企業活動を止めざるを得ない状況になっている。ここがポイントです。

 つまり、今回の感染者数拡大が続く限り、市場の不安定さは増すでしょう。仮に、ワクチンが出ても、感染者数がピークアウトするまでは下落基調になる可能性があります。

そして、ここからの注意すべきポイントは、感染力の高さです。理由は、他の国への拡大リスクが高まるからです。例えば、日本でも感染者は見つかっておりますが、数千人とかのレベルではないため、今の時点では、影響は限定的だと思われます。ただしもし仮に、日本でも大きく拡大するようであれば危険です。

 そこで感染力について調べました。やはり新型ということでデータは様々ですが、ここでは一人の感染者から何人感染するかという『基本再生産数』というものを参考にしたいと思います。

 今現在、この新型肺炎ですが、多いところで3というデータがあります。要は、一人感染すると3人の人に感染する力があるということです。ちなみにインフルエンザは2とか2.5です。また、WHOは今回の新型肺炎を1.4から2.5と見積もっているようです。

 ここで気になるのは、SARSは2から4となっていることです。先ほども書きましたが、今回の新型肺炎はSARSより短い期間で軽々と感染者数を抜いておりますので、今回の新型肺炎の感染力は4以上になってもおかしくないと思います。WHOの読みが甘すぎると言わざるを得ません。

 また参考までにですが、中国の感染者が10,000人を超えましたが、今回の新型肺炎が見つかった武漢市。個々の人口は1,100万人。この人口数をイメージすると、東京で1,400万人、神奈川で920万人の人口です。また面積は8,500㎢。日本でいうと、広島県、兵庫県ぐらいの大きさです。そう考えるとそれなりに大きな都市ですね。

 初めてこの肺炎が発見されたと報じられたのは2019年12月8日。すでに初めて確認されてから約2か月が経ちます。もし仮に、広島県で東京の人口が住んでいて、感染者が見つかってから2か月。どのくらいの感染者になるのかなーと想像してみてください。本当に感染力が高いのであれば、結構な人が感染しているのでは??と思いませんか?10万とか20万人ぐらいの感染者になると私は思います。ですので、現状はまだ判断できませんが、2か月で今の感染者数であれば感染力はそこまで高くはないと思います。ただ、中国のデータが信頼できるとも思えませんので、日本でのここからの感染者数などに注目していった方がよさそうです。

 以上のように分析してきましたが、今の時点で結論を出すのは難しそうです。ただ、どちらかというとまだ相場の下落余地はあると思います。

 一つ言えるのは、他の国への感染が抑えられたとしても、中国経済への打撃は深刻なものになるということです。

 ハンセン指数ですが、新型肺炎が話題になる前までは、29,000ポイント。現在26,300ポイント(1/31現在)。下落率で言うと9.3%。まだまだ下落余地はあると思います。

◎最後に

 今回は新型肺炎についていろいろ分析しました。ここから下落余地は高いと思います。

 また更新していきます。

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